国際標準化機構(ISO)茶分科会の開催

報告 公益財団法人 世界緑茶協会

1.事業の目的
 国際的な商品を円滑に流通できるようにするため国際標準規格を定めている国際化標準機構(ISO)では、多岐にわたる専門部会の一つとして、茶に関する分科会TC34/SC8が設置されており、茶種の定義や成分分析法などの規格を審議し、規格の発行と修正・改正を行っている。
 お茶に関するこの会議は、原則2年に1回開催され、各国の標準化機構、研究機関、生産流通に関わる企業で構成され、具体的データに基づく各国の代表の話し合い等が行われる。 日本茶の輸出を促進するためには、茶に直接関係する定義や分析法等の国際規格の作成や修正等に積極的に関わり、国際的な取引を有利にすること重要である。このため、日本で開催されるこの会議を適切且つスムーズに運営するとともに日本茶の地位向上を図る。

2.事業内容
(1)開催時期:平成27年6月2日(火)〜4日(木)
(2)開催場所:グランシップ(静岡市駿河区池田)
(3)参加者数:茶に関する専門委員会に所属している40か国のうち、8か国35人が参加、
         随行者及び傍聴者19人
(4)議題:用語の定義や、成分分析法など13項目(検討結果に記載された項目数)

3.事業の成果
・投票権を持つPメンバーとして日本が登録されてから、初めてのISO会議を日本に誘致することができ、日本茶の存在感を世界の茶業関係者に周知することができた。
・日本固有の緑茶の一つである抹茶について検討する点については、抹茶を、スペシャルティー(special tea)の一つと位置づけ、茶の分類(classification)に関係する新作業項目に含める。また、野菜茶業研究所の角川修氏のリーダーシップで、抹茶の特徴付けの方法を開発することとなった。
・日本の茶業関係者が世界の動きに対して関心を促すきっかけを創出した。

ISO静岡会議

ISO静岡会議

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