2020年1〜4月 日本茶輸出実績

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの蔓延により、世界の経済活動の停滞は留まるところを知らず、大不況時代の到来さえ考えられる。
 この様な状況の中、嗜好品である日本茶の輸出は、大きな落ち込みを予測していたが、1〜4月の実績は、数量で前年比103%、金額で前年比96%と健闘した。輸出に携わる皆様に感謝申し上げたい。金額で前年を下回った要因は、平均単価が前年比93%と落ち込んだ為であり、回復の余地があると見ている。
 主力の米国が量・金額とも前年を上回り、全体を牽引している上に、NO.2の台湾が量・金額とも大きく伸びており、この2国で全体の64%を占める結果となっており、今後もこの重点2ヵ国に対する対応を講じていかなければならない。
 一方、アセアン加盟国のマレーシア、EUを離脱した英国をはじめ、ロシア、ブラジル、中国の伸張が目覚ましい。また、量的には小さいものの、中近東諸国の輸出増が注目される。
 また、EU圏内のかなりの国に輸出が増えているが、我が国の研究でも、緑茶カテキンのインフルエンザウイルスに対する抑制効果が確認されており、この情報の普及がヨーロッパへの輸出増に繋がっているかも?、と考えるのは行き過ぎであろうか。
 先頃の中国全人代で、香港に対する「国家安全法」導入が採決されたが、重要な市場である香港の今後の動向が心配になるところである。


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